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NEWS > 第二回 世之介ひよこざいだん
2019.8.11 13:00 開演(12:30 開場)
ぐっどすとっく落語会 世之介ひよこざいだん
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会場詳細
〒145-0062
東京都大田区北千束3-20-8
スターヴァレーII B1

Goodstock Tokyo

第二回世之介ひよこざいだん
ひよこざいだん

■ 当日 / 前売り 1,500円


# 世之介ひよこざいだん とは
金原亭世之介一門の弟子の会。
世之介は酉年ですから、さながら親鶏のよう。

前回はこちら!
第一回世之介ひよこざいだん
=当日の演目=

金原亭杏寿「道具屋」
金原亭駒平「子ほめ」
金原亭乃ゝ香「熊の」
  ==中入り==
金原亭世之介「らくだ」
金原亭駒平「野ざらし」

当日の様子はこちら

 矢は一本、二本では折れてしまうが三本では折れない。戦国時代の武将、毛利元就の教訓「三本の矢」は有名な話だ。世之介が弟子三人に始めさせた落語会はこの教訓によるものだろう。そう思って前回公演のあと世之介に聴いた。答えは意外だった。「三人の弟子に仲良く力を合わせて貰おうなんて思ってませんよ。芸人はたとえ兄弟弟子であろうとライバルです。いや普通は兄弟弟子は仲が悪いものです。並んだ弟子同士は特に仲が悪いのが芸人です。いやそれで結構です。」と言うのだ。私はすぐに言い返した「でも世之介師匠は兄弟子の馬生師匠とも弟弟子の左橋師匠とも仲良しじゃないですか。」「特別ですよ。仲間からは先代馬生師匠のお弟子さんはどうして仲良しなんですか?と不思議がられるくらいです。うちが特別なんですよ。」「ではこの会の目的は何ですか。」「お互いの切磋琢磨の場ですよ。仲良しでやってもらおうとした会じゃありませんよ。私は今の落語界の若手の傷口をなめ合ったなぁーなぁーな関係が嫌なんです。一般生活では仲良しで結構。しかし高座や仕事の上ではお互い競い合って欲しいのです。幸い私の弟子は三人とも我の強い面がある。並んで出れば自ずと負けたくない意識が出て来るでしょう。それを願っているんです。昔古今亭志ん朝には立川談志が存在し、志ん生には文楽が居た様に、先ずは世之介の弟子の中で切磋琢磨して欲しいのですよ。この会は闘志と闘志のぶつかり合いで在って欲しいのです。こんな声も聴きます。『前座ごときに落語会は早すぎる。もっと前座の仕事をちゃんとやらせろ。』と。もちろん前座で覚えるべき事は懸命にやるべきです。足りないところは寝ないでも研鑽するんです。私は良い前座を作っているんじゃあありません。良い噺家、良い芸人を作っているんです。二つ目に成るころ噺のネタが二十ばかりしかない前座が良い噺家になるとは思えないのです。」私は世之介の「良い前座を育てているんじゃない。良い噺家を育てているんだ。」の言葉に心を動かされた。そう言えば弟子に対して世之介は独特かもしれない。一番弟子の乃ゝ香は前座で在りながらすでにCM デビューしている。しかし前座としても評判は悪くない。二番弟子の杏寿も5月から正式の前座に上がったばかりだがすでに落語のネタは10を超えている。歌のデビューもさせるつもりと聞いた事がある。そう言えば脇の会で二番太鼓を叩くのを聞いたが見習いとは思えないリズムを刻んでいた。駒平は見習いで在りながらすでにほかの真打ちから指名で前座として会に呼ばれている。落語も私が聞く限りすでに二つ目程度の力を感じる。この三人の勉強会。後々この会から彼らを聴いて居た事を私は、談志が小ゑん、志ん朝が朝太の頃から聴いていたと自慢する往年の落語ファンと同じセリフを吐ける日の予感を感じる。『ひよこざいだん』の財団の命名も結構。財団員の一人となる事を記して一筆としたい。

■ 演芸評論家 室輪まだこ
ひよこざいだん


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