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NEWS > 20.4.21 金原亭世之介の会
2020.4.21 18:30 開演(18:00 開場)
金原亭世之介の会
会場詳細はこちら
会場詳細
〒171-0021
東京都豊島区西池袋1-23-1
エルクルーセビル地下1階

池袋演芸場

4月21日金原亭世之介の会
中止
大変申し訳ございませんが、
新型コロナウイルス感染症対策に係る政府の緊急事態宣言発令を受け
中止とさせて頂きます。


■ 前売り:2,500円
■ 当 日:3,000円

『粗忽の釘』と『お茶汲み』
 世之介の「粗忽の釘」は小朝の師匠である先代春風亭柳朝からの稽古である。昭和五十年代柳朝は若手の芸を伸ばそうと素質ある若手を集めて随分と稽古を付けていたと聞いた。今は使われていないが鈴本演芸場の地下に稽古場があり柳朝は良くここで後輩に稽古を付けていたらしい。江戸っ子気質の柳朝は「めんどくせぇから」と大勢いっぺんに稽古することも多く世之介も四人ほどで稽古したと聞いた。柳朝のサゲは観音様の股間から釘が飛び出していて「お宅の観音様は男かい?」と下げていたが当時稽古した若手には「これは歳を取ってからにしな。今は喉から出てたり頭の上から出てるくらいで良いだろう」と言われたそうだ。今はもう世之介も当時の柳朝より年齢も上。何処から釘を出すのか楽しみにしたい。また女房と湯あみをして欲情するシーンの心情を細かく教えてくれたと言う。その時の嬉しそうな柳朝の姿を思い浮かべると、先代柳朝のファンの一人として世之介の高座に柳朝の面影が少しでも見られたら嬉しい「粗忽の釘」となるだろう。 世之介の「お茶汲み」は聴いた事が無い。誰の教えか世之介に聞いたところ。「うーん」と暫く考えてから。「右朝から貰ったんだよね。」とあまり使わない「貰う」と言う言葉を使った。「貰うとは、どういう事です?」と言うと。当時よくネタの交換を噺家同士でやったそうだ。世之介の持っている噺をテープに入れてお互い交換してそれで根多にしたそうだ。稽古をしていない根多と言うのが引っかかっていて。そのため暫く高座には掛けなかったそうだが。右朝の根多元の志ん朝と東北に旅に行った折、宿で噺の端々を直してもらい、その後何度か高座に掛ていたそうだがあまりウケないのでお蔵にしていたそうだ。志ん朝も亡くなってすでに二十年近い。と言う事は久しぶりの世之介の「お茶汲み」と言う事になる。こちらも楽しみに今回の独演会を期待している。

■ 演芸評論家 室輪まだこ







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