多摩レイクサイドFM

今夜たまたま開店日です 放送後記 「嘘ロケ文七元結編」

ジャンガリアン

嘘ロケ「文七元結」編

第37回を迎えた
金原亭駒平・世之介の
『今夜たまたま開店日です』

本日は初登場!
看板娘の いそなお とともに
お届けしました!

今回の『嘘ロケ』
落語「文七元結」ゆかりの地を探索!

「文七元結(ぶんしちもっとい)」は
三遊亭圓朝が創作した落語のひとつ。
親子や夫婦の情愛を描いた
人情噺の傑作です!

その人気は歌舞伎の演目としても
取り入れられるほど。

落語「文七元結」のあらすじ

左官の長兵衛は、腕は立つのだが博打好き。
借金を抱え、その借金を返すためにまた博打をするという日々を送っていた。

そんなある日、娘のお久が家出をしてしまう。
なんと、情けない父の姿を見たお久は父の借金を返すために身売りをして金を工面しようと吉原へ向かったのだった。

急いで吉原へ向かった長兵衛。
吉原の女郎屋の大店「角海老」の女将から五十両を借り、心を入れ替えて自宅へ帰ろうとした矢先。

吾妻橋にさしかかると、若い男が身投げをしようとしているのを発見し慌てて引き止める。

東京都立図書館「TOKYOアーカイブ」
人情噺文七元結
(歌川豊斎,福田初次郎,1902年) より一部抜粋編集

聞けば、男は日本橋の鼈甲問屋「近江屋」の奉公人の文七。
お使いを頼まれた帰りに五十両の大金をすられたので、死んで詫びようとしていたのだという。

長兵衛がいくら言い聞かせても文七は考えを改めない。
とうとう長兵衛は懐の五十両を取り出し……

「これは娘が身を売って作ってくれた金だ、これでお前の命が助かるのならくれてやる!」

そう言って五十両を文七にたたきつけ、逃げるように走り去ったのであった……。

今回の『嘘ロケ』では
『吾妻橋』と『吉原』を散策。

国立国会図書館デジタルコレクション
江戸名所発句合之内 吾妻橋
(国貞改豊国 作,上金) より一部抜粋編集

文七が身投げしようとしていた『吾妻橋』。
当時も江戸の名所として
記録に残っています。

そしてこちらが『吉原』の大門。

国立国会図書館デジタルコレクション
あづまの花 江戸繪部類
(清水晴風 編)より一部抜粋編集

吉原では四季折々の
様々な演出がなされていたそうで、
歩いて眺めるだけでも楽しめる
江戸随一の観光地としても
知られていました。

華やかな印象がある吉原ですが、
遊郭の周囲には、
遊女たちが外へ抜け出さないよう、
高い塀と「お歯黒どぶ」と呼ばれる
5m以上の幅がある堀が
張り巡らされていました。

北側にある大門は
唯一の出入り口だったのです。

遊廓で遊んだ男が、
名残を惜しんで後ろを振り返ったことから
名前のついた「見返り柳」。

これを過ぎると、S字に曲がった
「衣紋坂(えもんざか)」があります。
中が見えないようにするために
S字に曲がっていたのだそうです。

ここが、遊郭に向かう唯一の道でした。

国立国会図書館デジタルコレクション
新吉原衣紋坂日本堤 (江戸高名会亭尽)
(出版:藤彦)より一部抜粋編集

落語を通して、
江戸時代の風を感じられる『嘘ロケ』

今回も有意義なロケでしたね!

みなさん、今回もお疲れ様でした!

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文責:赤月瀾