(18:00 開場)

天狗連参る

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会場詳細

〒111-0032
東京都台東区浅草1-43-12
浅草六区交番前

浅草 東洋館
天狗連参る
■ 前売り 3,000円
■ 当日 3,500円

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当日の様子

『古典落語の魅力』

私もかつては落研で学生落語の高座に上がっていた天狗連のひとり。そんな訳で今回の企画にはわくわく感を禁じ得ない。

当時、素人落語で寄席文字書きの右朝という男が居て立川談志を推して「素人で一番上手いのは右朝だ。真打ちとして高座に上げても通用する。」と言わしめた。

やがて彼は古今亭志ん朝の弟子と成りその実力を見せつけてゆくが、噺家生活二十六年でこの世を去る。今だに残念の言葉しか浮かばない

敷居の高い噺家の世界は入門にかなりの勇気がいるものだ。きっと天狗連の中にも落語の未来を変える程の逸材が隠れているに違いない。彼らが古典落語の敷居をさげて噺家の門を叩く才能ある若者のお尻を推す事を期待する。

さて今回の演題「猫の皿」は誰の腹にもある増上慢と悪意の心のパロディを田舎の風景と猫と老人と言う柔らかさで和らげ聞かす噺。日出郎 (blog) と言う個性の塊ダンサーがどう爆発させるか期待する。

「夢の酒」は落語ならではの夢と現実のマルコビッチ的境に存在する不思議な人の感情の噺。小劇場のプロフェッショナル佑樹丸が一人芝居の究極と言わしめた高座をどう演じるのだろうか。

「妾馬」は人の生きる世界の常識の行き違いの滑稽。しかしその中で愛情と言うものに国境すらない涙が描かれていく。桃太郎研究家としての肩書を持つ神木優が噺の裏に存在する人間性をどう描くか。

どの演題も古典落語の魅力が詰まった作品だ。

そしてポール宮田の新パフォーマンスは彼の内にあるもう一人のポール宮田がどこまで現れるかを期待する。役者として幾つもの舞台を踏んできた彼らの噺家を超えたパワー、今から楽しみだ。

■ 演芸評論家 室輪まだこ