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NEWS > 18.7.30 金原亭世之介の会
2018.7.30 18:30 開演(18:00 開場)
金原亭世之介の会
会場詳細はこちら
会場詳細
〒171-0021
東京都豊島区西池袋1-23-1
エルクルーセビル地下2階

池袋演芸場

7月30日金原亭世之介の会


当日の様子はこちら

■ 前売り:2,500円
■ 当 日:2,800円

「三年目」と雨
 「三年目」は亡くなった三遊亭円弥師匠から習った噺しです。季節はそんなに寒くない雨降りの日に稽古して貰ったので二つ目に成ったばかりの梅雨か秋のどちらかだった気がします。あの頃青山あたりに師匠は住んでいて稽古は師匠のお宅でして貰いました。帰りに雨の中を歩いたせいか、落語の中でお菊が病に臥せっているシーンを雨が降っているようにイメージしてしまって喋るので、それが演出に投影されてしまい、持ち味の明るい落語が出来なくてやらなくなった噺です。もっとも僕が今好きでしゃべる幽霊や人情噺は一度は捨てたネタが多く、一時期は吉原や女郎ネタばかり演っていた時期がありましたが、年齢と共に蘇って来るネタもあって不思議なものです。今は昔やった噺の中の人間の描写や心持をどう演出し直すかが楽しみで成りません。「三年目」もいっそうやめてしまった雨の演出をあえてしてみようかと考えています。長雨の笠碁と幽霊と雨。近年雨の多い日本らしいシュチエーションでお届けしようと思います。是非お楽しみくださいませ。

■ 金原亭世之介



『三年目』
 数多い世之介のネタで幽霊の出てくる噺は他の噺家より多いいのではないかと思う。「応挙の幽霊」「三年目」「へっつい幽霊」「お菊の皿」他にも「お化け長屋」「不動防」「星野屋」など世之介自体も幽霊噺しが好きなのではないかと思う。新作の「弟子化け」などは幽霊の弟子を取る噺家の師匠のネタだが。大いにウケた。確か今年の「井上寄席」で掛けると聞いている。7月21日の私のスケジュールに入っていたはずだ。しかし今回の「三年目」を聞いた記憶が薄い。たしか「真打披露の四十日間の高座は全て女の出てくるネタで埋める」と言っていた時に一度掛けていたのではないかと思う。あの頃の若き世之介の女の演じ方はずば抜けていた。志ん朝の「三年目」も好きだが。私は圓生の演出を絶品と思っている。世之介がどんな「お菊」を描くのか楽しみだ。「笠碁」は先代馬生の十八番を世之介は継承している。笑いの絶えない笠碁は柳家の演出より旦那同士の人の良さが出ていて聞き終えた後の高揚感が私は好きだ。夏の演題幽霊と長雨の季節の笠碁、最も「笠碁」の雨は秋の長雨だがセーターが要るほど寒かった今年の梅雨の雨は季節感を感じる演題だ。

■ 演芸評論家 室輪まだこ


= 当日の演目 =

金原亭杏寿「寿限無」
金原亭乃ゝ香「孝行糖」
ゲスト ポール宮田 漫談
金原亭世之介「笠碁 / 三年目」


2018.7.30 18:30 開演(18:00 開場)
金原亭世之介の会
会場詳細はこちら
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〒171-0021
東京都豊島区西池袋1-23-1
エルクルーセビル地下2階

池袋演芸場

7月30日金原亭世之介の会



■ 前売り:2,500円   ■ 当 日:2,800円


「三年目」と雨

 「三年目」は亡くなった三遊亭円弥師匠から習った噺しです。季節はそんなに寒くない雨降りの日に稽古して貰ったので二つ目に成ったばかりの梅雨か秋のどちらかだった気がします。あの頃青山あたりに師匠は住んでいて稽古は師匠のお宅でして貰いました。帰りに雨の中を歩いたせいか、落語の中でお菊が病に臥せっているシーンを雨が降っているようにイメージしてしまって喋るので、それが演出に投影されてしまい、持ち味の明るい落語が出来なくてやらなくなった噺です。もっとも僕が今好きでしゃべる幽霊や人情噺は一度は捨てたネタが多く、一時期は吉原や女郎ネタばかり演っていた時期がありましたが、年齢と共に蘇って来るネタもあって不思議なものです。今は昔やった噺の中の人間の描写や心持をどう演出し直すかが楽しみで成りません。「三年目」もいっそうやめてしまった雨の演出をあえてしてみようかと考えています。長雨の笠碁と幽霊と雨。近年雨の多い日本らしいシュチエーションでお届けしようと思います。是非お楽しみくださいませ。

■ 金原亭世之介





『三年目』

 数多い世之介のネタで幽霊の出てくる噺は他の噺家より多いいのではないかと思う。「応挙の幽霊」「三年目」「へっつい幽霊」「お菊の皿」他にも「お化け長屋」「不動防」「星野屋」など世之介自体も幽霊噺しが好きなのではないかと思う。新作の「弟子化け」などは幽霊の弟子を取る噺家の師匠のネタだが。大いにウケた。確か今年の「井上寄席」で掛けると聞いている。7月21日の私のスケジュールに入っていたはずだ。しかし今回の「三年目」を聞いた記憶が薄い。たしか「真打披露の四十日間の高座は全て女の出てくるネタで埋める」と言っていた時に一度掛けていたのではないかと思う。あの頃の若き世之介の女の演じ方はずば抜けていた。志ん朝の「三年目」も好きだが。私は圓生の演出を絶品と思っている。世之介がどんな「お菊」を描くのか楽しみだ。「笠碁」は先代馬生の十八番を世之介は継承している。笑いの絶えない笠碁は柳家の演出より旦那同士の人の良さが出ていて聞き終えた後の高揚感が私は好きだ。夏の演題幽霊と長雨の季節の笠碁、最も「笠碁」の雨は秋の長雨だがセーターが要るほど寒かった今年の梅雨の雨は季節感を感じる演題だ。

■ 演芸評論家 室輪まだこ




= 当日の演目 =

金原亭杏寿「寿限無」
金原亭乃ゝ香「孝行糖」
ゲスト ポール宮田 漫談
金原亭世之介「笠碁 / 三年目」



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