(17:30 開場)

天狗連参る 其の参

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会場詳細

〒111-0032
東京都台東区浅草1-43-12
浅草六区交番前

浅草 東洋館
天狗連参る 其の参
■ 前売り 3,000円
■ 当日 3,500円

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満員御礼

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当日の様子

天狗連参る 其の参

この会のファンの方々はすでに「天狗連」の意味をご存知の事と思うが、あえて説明すると玄人裸足の芸を高座にかける素人連中を「天狗連」と言う。

まさにこの会にふさわしい名前だと思うのは私だけではないだろう。すでに其の参を迎える会であるが、昨年、期待せずに観に行っただけに正直大変な衝撃であった。

そして其の弐では初回以上の感動を受けた。それは私だけでは無かっただろう。

初回出演の佑樹丸はそのまま本物の噺家になってしまったのは、あの舞台を経験すれば納得の行く結末だったと思う。今回も前座として高座に上がるのだろうが日頃とは違う内に秘めた気合を感じる。

前回の松井悠の衝撃は今回も期待の高座のひとつだ。

日出郎 (blog) の中性的な高座や神木優の進めて居る桃太郎世界。

演芸通として新たな落語がそこにある気配を感じてならない。世之介に「この粒ぞろいのメンバーをよく集めて来たなぁ」と聞いた事があるが「日出郎が好みの男の子を連れてきているだけですよ。」とつれない答えだった。

「其の参」に新たに加わった若武者二人も名前を聞いただけでその期待は大だ。

先日この二人が出演する舞台「毛皮のマリー」を池袋芸術劇場で観たが、主役たちを喰う存在感とその達者さに頭が下がった。

砂原健佑は女形も演ずればギターの弾き語りもこなす故蜷川幸雄に師事した技巧派。

安川純平はあの「テニスの王子様2ndシーズン」の丸井ブン太を演じた2.5次元ミュージカルのスーパースター。

この二人の役者の実力は天に抜けている。そのオーラがきっと観客を新たな虜にするのだろう。

演芸評論家の私から言わせてもらうと世界唯一の独り語りの芸「落語」には計り知れない台詞回しの基礎が埋まっていると思っている。それに気づいた若い役者たちが高座で役者流の噺を演じてくれる。それだけで嬉しい限りだ。

そしてきっと胡坐をかいた芸人たちにその高座が喝を入れてくれる事だろう。世之介もおちおちしていられないに違いない。

落語ファンも寄席ファンも、芝居ファンもレビューファンも必見の「天狗連参る!其の参」。

令和元年の記憶に必ず残る会と断言する。見逃した観客はきっと悔いを残すことになるだろう。

■ 演芸評論家 室輪まだこ