HOME |
NEWS |
TALENT |
ABOUT |
チケット予約 お問合せ |
---|
NEWS > 20.7.21 金原亭世之介の会 |
2020.7.21 18:30 開演(18:00 開場) 金原亭世之介の会 動画配信 |
会場詳細 |
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-23-1 エルクルーセビル地下2階 ■ 池袋演芸場 |
『落語オンライン配信』
かの志ん生が「世の中に在っても無くてもいい商売と言うものが在りますがぁー、噺家なんぞは無くても無くてもいい商売でありまして。」と言った。新型コロナウイルスという輩のおかげで噺家さん達は口をそろえて言う。「本当に世の中に何かあったら要らなくなる仕事だったんだなぁ。」と。しかしそんなに嘆く事はない。ステイホームが続けば落語好きの観客は本当の笑いに飢えて来るものだ。戦後の落語ブームやスペイン風邪の後の世界的エンターテイメントブームなど良い例である。そんな中若手の落語家がいち早くYouTubeを使ったオンライン配信を始めた。たった一日で二万件のちゃんねる登録を手に入れた者もいる。まだまだ登録数は増えているようだ。上野鈴本演芸場も素早くオンライン落語を配信して新たな落語の方向性が生まれつつある。老齢の噺家達もまさに孫の手を借りてiPhoneを片手に自宅から落語配信をしている。転んでもただ起きない芸人の力強さを感じ嬉しく思う。そう言えば嘘か誠か太平洋戦争で出兵した芸人が一人も戦死していない噺を聞いた事がある。瀬戸際に強い人間がまさに芸人に成るのかもしれない。さて世之介も今回は池袋演芸場のソーシャルディスタンスに伴う観客の間引きを埋めるためオンライン落語配信を試みる。以前電話で「これからオンラインで世界に落語を配信できる時代が来たんですよ。楽しみだなあ。」と言っていたのを思い出した。還暦を過ぎて尚、未来を見つめる姿は世之介らしい。落語配信にはTVとは違う親近感もある。それは時間の制限が無いのと言葉の制限に若干の緩さがある事だろう。世之介の落語のマクラは独特でマクラのファンもいるくらいだからTVでは聴けないネタも期待できるかもしれない。今回の『井戸の茶碗』『鰻の幇間』は何度も聴いた落語だが池袋にも足を運び久しぶりの生の落語と、オンラインチケットも買って二つの世界を是非楽しみたいと思っている。そして今後のエンターテイメント界全体の更なる未来を期待し、めげずに頑張る芸人と世界のコロナウイルス感染で苦しむ人たち、ウイルスと闘う医療関係者すべてにエールを贈りたい。 ■ 演芸評論家 室輪まだこ |
2020.7.21 18:30 開演(18:00 開場) 金原亭世之介の会 動画配信あり |
会場詳細 |
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-23-1 エルクルーセビル地下2階 ■ 池袋演芸場 |
かの志ん生が「世の中に在っても無くてもいい商売と言うものが在りますがぁー、噺家なんぞは無くても無くてもいい商売でありまして。」と言った。新型コロナウイルスという輩のおかげで噺家さん達は口をそろえて言う。「本当に世の中に何かあったら要らなくなる仕事だったんだなぁ。」と。しかしそんなに嘆く事はない。ステイホームが続けば落語好きの観客は本当の笑いに飢えて来るものだ。戦後の落語ブームやスペイン風邪の後の世界的エンターテイメントブームなど良い例である。そんな中若手の落語家がいち早くYouTubeを使ったオンライン配信を始めた。たった一日で二万件のちゃんねる登録を手に入れた者もいる。まだまだ登録数は増えているようだ。上野鈴本演芸場も素早くオンライン落語を配信して新たな落語の方向性が生まれつつある。老齢の噺家達もまさに孫の手を借りてiPhoneを片手に自宅から落語配信をしている。転んでもただ起きない芸人の力強さを感じ嬉しく思う。そう言えば嘘か誠か太平洋戦争で出兵した芸人が一人も戦死していない噺を聞いた事がある。瀬戸際に強い人間がまさに芸人に成るのかもしれない。さて世之介も今回は池袋演芸場のソーシャルディスタンスに伴う観客の間引きを埋めるためオンライン落語配信を試みる。以前電話で「これからオンラインで世界に落語を配信できる時代が来たんですよ。楽しみだなあ。」と言っていたのを思い出した。還暦を過ぎて尚、未来を見つめる姿は世之介らしい。落語配信にはTVとは違う親近感もある。それは時間の制限が無いのと言葉の制限に若干の緩さがある事だろう。世之介の落語のマクラは独特でマクラのファンもいるくらいだからTVでは聴けないネタも期待できるかもしれない。今回の『井戸の茶碗』『鰻の幇間』は何度も聴いた落語だが池袋にも足を運び久しぶりの生の落語と、オンラインチケットも買って二つの世界を是非楽しみたいと思っている。そして今後のエンターテイメント界全体の更なる未来を期待し、めげずに頑張る芸人と世界のコロナウイルス感染で苦しむ人たち、ウイルスと闘う医療関係者すべてにエールを贈りたい。 ■ 演芸評論家 室輪まだこ |
© 2019 by Copyright.KingProduction.Inc. |