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NEWS > 21.12.15 第五回 志ん生の孫
2021.12.15
動画配信 第五回 志ん生の孫




第五回 志ん生の孫

【木戸銭】 2,000円
*出演者サイン入りポストカード付き

チケット購入はこちら

第五回『志ん生の孫』
 私の学生時代はホール落語が全盛だった。『紀伊国屋寄席』『東横落語会』『東京落語会』など懸命に足を運んだものだ。ところが好きな噺家や聞きたいネタが同じ日に重なると何日も前からどちらに行こうか悩んで、挙句選んだ方より行かなかった会の方が評判が良かったりするとその悔しさたるや無かった。その点「志ん生の孫」は配信で視られるのは私にとって最高のライブだ。それに十日もアーカイブしてくれるなんて落語ファンにとっては良い時代になったとさえ思う。さて五回目を迎えて志ん生の孫もいよいよ古今亭のネタが聴ける会に成って来た。今回は世之介の「三枚起請」から始まる。「三枚起請」はやはり志ん生というより志ん朝を思い浮かべるファンが多いと思うが志ん朝は江戸っ子の粋さが際立っていて私は志ん生の三枚起請の方が好きだ。志ん生は騙される男の悲哀さの演出が群を抜いていて情けない男達に同情出来るからだ。世之介はどう描いて来るのか楽しみの一席だ。そして何より菊志んは「火焔太鼓」。志ん生の十八番中の十八番。今でこそどの一門も火焔太鼓を平気で高座に掛けるが、私が寄席に通い詰めた時代には文楽も圓生も小さんも正蔵も手を出さんかったネタだけに菊志んの古今亭としての真価を期待している。志ん五は新作「魚男」。口調の良い世之介や、勢いの菊志んに隠れて目立たないバイプレーヤであるが、ひょうひょうとした志ん五ならではの味わいがふんだんにちりばめられた落語だ。枕さえも不思議世界をかもし出していてたまらない。私は沢山の落語家を見て来た自負があるが彼の十年後の高座を是非長生きして見てみたいと思う。さあ今年最後の「志ん生の孫」直ぐにでも予約して貰いたい。暮のお薦めの会だ。
 追伸であるがおまけのサイン入りポストカードが届いた。フォトフレームに入れて自宅のピアノの上に飾ってみた。ちなみに隣は我が家の猫の写真が飾ってある。

演芸評論家 室輪まだこ



2021.12.15
動画配信  第五回 志ん生の孫




第五回 志ん生の孫




【木戸銭】 2,000円
出演者サイン入りポストカード付き

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第五回「志ん生の孫」

 私の学生時代はホール落語が全盛だった。『紀伊国屋寄席』『東横落語会』『東京落語会』など懸命に足を運んだものだ。ところが好きな噺家や聞きたいネタが同じ日に重なると何日も前からどちらに行こうか悩んで、挙句選んだ方より行かなかった会の方が評判が良かったりするとその悔しさたるや無かった。その点「志ん生の孫」は配信で視られるのは私にとって最高のライブだ。それに十日もアーカイブしてくれるなんて落語ファンにとっては良い時代になったとさえ思う。さて五回目を迎えて志ん生の孫もいよいよ古今亭のネタが聴ける会に成って来た。今回は世之介の「三枚起請」から始まる。「三枚起請」はやはり志ん生というより志ん朝を思い浮かべるファンが多いと思うが志ん朝は江戸っ子の粋さが際立っていて私は志ん生の三枚起請の方が好きだ。志ん生は騙される男の悲哀さの演出が群を抜いていて情けない男達に同情出来るからだ。世之介はどう描いて来るのか楽しみの一席だ。そして何より菊志んは「火焔太鼓」。志ん生の十八番中の十八番。今でこそどの一門も火焔太鼓を平気で高座に掛けるが、私が寄席に通い詰めた時代には文楽も圓生も小さんも正蔵も手を出さんかったネタだけに菊志んの古今亭としての真価を期待している。志ん五は新作「魚男」。口調の良い世之介や、勢いの菊志んに隠れて目立たないバイプレーヤであるが、ひょうひょうとした志ん五ならではの味わいがふんだんにちりばめられた落語だ。枕さえも不思議世界をかもし出していてたまらない。私は沢山の落語家を見て来た自負があるが彼の十年後の高座を是非長生きして見てみたいと思う。さあ今年最後の「志ん生の孫」直ぐにでも予約して貰いたい。暮のお薦めの会だ。
 追伸であるがおまけのサイン入りポストカードが届いた。フォトフレームに入れて自宅のピアノの上に飾ってみた。ちなみに隣は我が家の猫の写真が飾ってある。

演芸評論家 室輪まだこ







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