金原亭杏寿 スーパー独演会
ウエディングドレスでコスプレ落語
四ツ谷シアターウィング
〒160-0011
東京都新宿区若葉1-22-16
アスティー B1F
満員御礼
前売り | 2,500円 |
当 日 | 2,800円 |
完売
当日は限定グッズも販売!
❶ サイン入りポストカード+シールセット
¥1,000 (税込)
❷ サイン入り応援うちわ
1枚...¥300 (税込) / 2枚...¥500 (税込)
❸ オリジナル Tシャツ
¥4,000 (税込)
❹ オリジナル トートバッグ
¥3,000 (税込)
❺ CD『落語歌謡 品川心中』
CDの詳細 > ¥2,000 (税込)
※金額など、詳細は予告なく変更になる可能性があります。ご了承ください。
金原亭杏寿の歴史がいよいよ始まった。二つ目昇進と共にCDデビューした時から待っていた杏寿の新たなLIVEがいよいよ始まるのである。
『杏寿のおもちゃばこ』では毎回コスプレで新作に挑戦するらしい。
第一弾はウエディングドレス落語「八百屋」である。そう言えば師匠の世之介プロデュースで前座時代から花魁や芸者姿で落語に挑戦していた。あの時から用意されていたのだ。なんだかワクワクする。
私が十代の頃古今亭志ん生、桂文楽、三遊亭圓生と言った名人が落語界だけでなく芸能界で縦横無尽に活躍していた。あの頃志ん生は映画、TV、雑誌にどこにでもその顔があった。もちろん寄席では天下無敵の高座である。
追従するように林家三平、三遊亭歌奴(圓歌)、そして志ん朝、談志、圓楽、円鏡(圓蔵)が活躍する。彼等は落語に止まらず全ての芸能に光り輝いていた。
人間国宝の柳家小三治だってお好み演芸会の司会から日立冷蔵庫のCM、TV番組と活躍していたのだ。「霜用心しゃっしゃりやしょう」のCMは今でも記憶に残っている。
落語家はお客様を楽しませる仕事だとあの志ん朝も言っていた。「サンデー志ん朝」「志ん朝の深夜営業」「鬼平犯科帳」「明治座の舞台」彼らは自分たちを「落語家」と言わず「芸人」と言った。談志は「私は落語家だ」とも言っていたが、それはさておきエンターテーナーであったのは間違いない。
さて『杏寿のおもちゃばこ』の第一弾はコスプレ落語の新作ウエディングドレス落語を披露する。今、杏寿のお客様が観たいと思っているその美貌を含めた高座の演出である。
漫才の女性たちのドレス姿に負けていられない。綺麗なものを見て嫌なお客はいないのだから。大いに結構だと思う。我々年配たちにも響く笑いの楔を噺家としてエンターテーナーとして世に打ち込んでほしい。
師匠の世之介も二つ目時代に「落語ミュージカル」なるロック落語を「芸術祭」で披露して審査員の度肝を抜いた。しかしその審査員の一人が感動して二つ目で在りながら三遊亭圓歌との二人会を企画し「府中の森杮落し」で新旧新作落語として発表したのだ。
杏寿がそのDNAを受け継いで落語界にまた新風を流し込んで寄席の面白さを日本中に轟かせてほしいものだ。
いや新たな光を輝かせたるのももう間もなくかもしれない。落語が男だけの時代は終わっている。サッカーやソフトボール、レスリング、やり投げ、スポーツ界の女子の活躍は素晴らしい。
落語界も蝶花楼桃花を筆頭に落語女子が、いや金原亭杏寿が今後の落語界の衰退を救ってくれるはずだ。
何と言っても杏寿はフランス語でange、天使の事だから。
ともかく今見逃したら落語の歴史の「その時」を見逃す事となるだろう。
演芸評論家 室輪まだこ